はい、と言うわけで前回に続き「日本でよく見かける商品と弊社で取り扱っている商品の違い」シリーズ第二弾!今回はカルパスと本格的なサラミの違いです!
カルパスの定義とは?サラミの定義とは?
カルパスとサラミに共通するもの、それはケーシングに詰め込んだ食肉を乾燥させてつくる「ドライ・ソーセージ」の仲間であること。
まず、カルパスと言うのは日本独自の呼称です。
もともとこれはとあるお肉屋さんが作ったドライ・ソーセージの商品名でした。ロシア語のソーセージを指す言葉「カルパサ」と名付けようとして、「そのままだとパサパサしてそうだからカルパスにしてしまおう」と名付けられたとか。
しかしそのお店は商標登録をしていなかったので、自然とそれがいつしか日本でおやつやおつまみに食べられる常温保存で食べられる「ドライ・ソーセージ」を指す一般呼称となっていきました。
※余談ですが、元祖カルパスはヨーロッパ製品のように熟成の風味を出すためにお味噌を混ぜて作っていたとか。
一方で、サラミはイタリア語で「ドライ・ソーセージ」を指す言葉。
このイタリアのドライ・ソーセージが余りにも日本に普及した為、日本においては「ドライ・ソーセージ」全般を指す言葉が「サラミ」となりました。
そのため、当店でもわかりやすいようドライ・ソーセージ商品をまとめて「サラミ」と呼んでいます。
まず「カルパス」は原材料の定義はなく、原料に鶏肉や羊肉など、牛肉・豚肉以外の肉も使用が認められています。
一方で当店が取り扱っているようなサラミは、JAS法での規格通り、豚肉、牛肉、豚脂肪のみを原料としたものです。中でも、「ソフトサラミ」と呼ばれる原料肉を豚肉のみに特定した商品を当店では主に取り扱っています。
カルパスは腸詰にした後燻製し、その後に乾燥させドライ・ソーセージにします。その為、食品衛生法上は「乾燥食肉製品」に分類され、乾燥により保存性を高めているため常温保存が可能です。ジャーキーの仲間ですね。
一方で、オトナマルシェのサラミは「非加熱食肉製品」。こちらは生ハムの仲間となります。ヨーロッパの伝統的製法により、加熱処理は行わず、塩漬け、熟成を経てゆっくりと水分を飛ばします。乾燥熟成&塩漬けで微生物の発生を抑えている状態で仕上げているため、保存は要冷蔵となります。
このような製法で作られたサラミの表面には、熟成に不可欠なカマンベールチーズと同系統の白カビがついていることが多く、このようなサラミを見かけたら伝統的な本格サラミの証です。
と言うわけでまとめ!
【カルパス】
作り方:燻製&乾燥で美味しく保存性を高める!
乾燥食肉製品の仲間:ジャーキー、ドライハムなど
【サラミ】
作り方:塩漬け&長期熟成で美味しく保存性を高める!
非加熱食肉製品の仲間:生ハム、パンチェッタなど。
さて、当店で取り扱っている本格的なサラミと言えば
「ソシソン・セックシリーズ」!
シンプルなプレーンからヘーゼルナッツやサヴォワ地方の名産チーズ「ボーフォールチーズ」を練り込んだもの、さらにスモークまで!
こちらのソシソンは長期熟成によるまろやかな味わいが特徴!バラエティ豊かなソシソンをぜひこの機会にお試しください!
オトナマルシェの運営母体である輸入商社のアサヒグラント株式会社は日本で初めて生ハムを紹介した企業!正規輸入元として現地生産者から直輸入した商品をご紹介しています。
オトナマルシェでは取り扱えない商品もありますが、会社全体の商品ラインナップはこちらの公式HPにございますので気になりましたら是非一度ご覧ください。
https://asahigrant.co.jp/
参考文献:一般社団法人生ハム協会「生ハム教本」
佐々木 酉二「調理師微生物」 https://www.jstage.jst.go.jp/article/cookeryscience1968/13/4/13_244/_article/-char/ja/
公益社団法人日本食肉協議会「食肉加工品の知識」