イタリアの豚肉がまた食べられる?! アフリカ豚熱とイタリア産豚肉輸入の最新情報まとめ
2024年年始、イタリアの食肉が日本に輸入されるかもしれないという話が業界では話題になりました。
そして現在、生ハムはまだですが加熱食肉製品についてはすでに複数の工場が日本への輸出のために認定されました!
オトナマルシェの運営会社であるアサヒグラント株式会社ではすでに業務用に輸入を開始しています。
そのメーカーの名前は「パルマコット社」!伝統的な製法でグルタミン酸などを添加せず、ナチュラルな加熱食肉製品を生産している、イタリアの大手メーカーです。
アサヒグラントではいち早く「プロシュートコット」と「パンチェッタコッタ」の入荷を開始いたしました!
さて、ここで少しおさらいをしましょう。なぜイタリアの肉製品が問題になっていたのかというと、アフリカ豚熱という病気が関係しています。
アフリカ豚熱は豚やイノシシに感染する病気です。人には感染しないのですが、その感染力から一匹でも感染するとその場所にいる豚は全部処分しなければならない、厄介な病気です。
イタリアでは2022年にアフリカ豚熱が発生、特に北部地域を中心に感染が広がりで多くの豚が処分されています。
アフリカ豚熱は既に多くの国で発生していて、アジアでは中国で始まり、多くの国に広がっています。
日本はまだこの病気が発生していない数少ない国の一つで、そのために輸入を停止して感染を防いでいるのです。
■これまでのアフリカ豚熱についての経緯についての詳しいまとめはこちら!
【2022年1月: イタリア産豚肉と加工品の輸入停止】
世界が新型コロナウイルスの影響から徐々に立ち直り始めた矢先、イタリア・ピエモンテ州でアフリカ豚熱が発生。
これにより、日本はイタリアからの豚肉及び豚肉加工品の輸入を停止しました。
アフリカ豚熱は豚にとって致命的な病気で、一度感染すると拡散を防ぐために感染した場所の豚を全て処分する必要があります。
【2022年8月: アフリカ豚熱、アジアへの拡大】
アフリカ豚熱は2005年以降、世界73カ国・地域で発生し、アジアでは2018年8月に中国で初めて確認された後、17カ国・地域に拡大しました。日本と台湾はまだ発生していない数少ない国です。
【2023年8月: イタリア北部ロンバルディア州での発生】
ロンバルディア州では8つの農場でアフリカ豚熱が発生しました。これには8770頭の豚を飼育する大きな養豚場も含まれ、イタリア北部で処分された豚の数は9月時点で35000頭にも上りました。
【2023年9月: 感染の地域的拡大】
イタリア北部以外の地域でも感染が拡大していますが、いくつかの地域では感染の爆発的な拡散を防ぐことに成功しています。
【2024年1月: 日本への輸出再開に向けた動き】
イタリアは加熱処理された肉製品の日本への輸出を再開するため、2つの認定工場を承認しました。
他の工場も認可に向けた動きがあり、輸出解禁の広がりへの期待が高まっています。
【アフリカ豚熱発生地域マップ】
アフリカ豚熱は現在でもイタリア各地で発生しており、有効なワクチンや治療法がないため、感染拡大の防止が重要です。
アフリカ豚熱のASFウイルスは死骸や塩蔵品からも300日程度残存するとされており、輸出が再開されるためには、ウイルスが完全に検出されないことが確認された上での生ハム製造が必要です。
日本における生ハムの輸入再開はまだ確定していませんが、加熱食肉製品の輸入に対する日本政府の前向きな動きは、明るいニュースと言えます。
引き続き最新情報をお待ちください!